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■ 2005年11月8日(火) 16:30 吉例顔見世大歌舞伎 夜の部@歌舞伎座 出演:「日向嶋景清」吉右衛門、歌昇、染五郎、信二郎、芝雀 「鞍馬山誉鷹」鷹之資、富十郎、仁左衛門、梅玉、吉右衛門、雀右衛門 「連獅子」幸四郎、染五郎、玉太郎、信二郎 「大経師昔暦」梅玉、時蔵、梅枝、歌江、歌六、段四郎 仕事の関係で観に行くことができた公演。初代鷹之資さんの襲名披露公演なので、お祝いムードいっぱい、キャストも豪華だった。十八代勘三郎さんが勘九郎さんだった時代に、中村さん親子の連獅子を拝見したことがあるが、私的には今回の連獅子の方がだいぶ良いなぁと思った。とにかく華がある。品があって、キレがあって、華やかだなぁと思った。(染五郎さんは歌舞伎役者としては背が高くて顔が小さすぎるが…。) 4演目観て長時間だったが、個人的な趣味としては、ドラマっぽく説明くさい演目よりも、(ストーリーはしっかりありつつも)「連獅子」のような音とリズムと踊りで魅せてくれる演目の方が好きだということがよく分かった。 ■ 2005年9月21日(水) 18:30 オペラ「じょうるり」(日本語版・日本初演)@THEATRE1010 作曲:三木稔 オリジナル台本:コリン・グレアム/日本語台本:三木稔 演出:コリン・グレアム 指揮:アンドレアス・ミティセク 演奏:東京交響楽団、吉村七重(二十絃筝)、鶴澤寛也(太棹三味線)、坂田誠山(尺八) 出演:木村俊光、黒田博、谷川佳幸、塩入功司、大久保光哉、澤畑恵美、伊達英二 セントルイス・オペラ劇場10周年記念作品として、コリン・グレアム台本・三木稔作曲で1985年に世界初演された作品。1988年に同英語版が日生劇場にて日本初演され、今回は日本語版の日本初演(世界初演でもありますね)。長かった…18:30開演で、20分の休憩を2回はさんで、終演は(予定21:50が押して)22:10ぐらい。 メインキャストは、盲目の太夫・少掾(しょうじょう)、その妻・お種、少掾の主宰する一座の若い人形遣い・与助、という3人。少掾はその昔目が見える頃、悪代官と無理やり結婚させられそうになっていたお種を救い(その際失明)、そして親子ほど年の離れた二人は結婚。でも与助とお種はいつしか思い合うようになりながら、お互いに口に出すことはない。思いを抱えきれない与助は、お種の顔を人形に彫り、それを手にした少掾が全てを理解する。年老いて盲目な自分に引け目を感じつつ、プラトニックなままお種を愛している少掾、少掾に恩義を感じ大切に思いながらも、与助に別の愛を感じているお種、少掾に師匠としての敬意を抱きながらも、その妻お種を愛している与助。それぞれに気を遣い合う3人はどうなるのか…というストーリー。 それぞれの歌手も演奏もレベルが高く、安心して聴けた。さらに与助役の黒田さんとお種役の澤畑さんは見た目にも美しく、演出効果も抜群。(休憩時間に「与助はイケメンだねぇ」と話していたおばちゃんたちがいて、ウケた。笑)衣装はどれも美しかったが(特にお種の着物とか)、メイクはやはり多少オペラ風でもあり、その中でも男性陣の髷で髪が剃ってあるところがわざとらしく青すぎて気になった。時代劇ぐらいにナチュラルじゃダメなのかなぁ??でもとりあえずキャストは全員日本人なので、「蝶々夫人」とかで西洋人キャストが日本髪に着物、みたいな無理な違和感が無くて良かった。 ストーリーの中で一つ、これは変だと思ったところがある。与助がお種の顔を掘り込んだ人形を使って、人形芝居の新作を作るのだが、その人形の名前が「たのえ」。これはお種(otane)の綴り替えでたのえ(tanoe)になっているという種明かしがあり、途中お種がそれに気付くシーンでは、「たのえ…?おたね、たのえ…おたね、たのえ〜?!」なんて歌うんですけれども、日本語でこれは有り得ない。そもそもアルファベットで子音と母音を分けるなんてことは無いんだから、名前を入れ込むとしてもオとタとネしか使えないもの。グレアム氏は(パンフレットのご本人の解説を読んでも)日本文化やその雅を非常によく理解していて、浄瑠璃や心中ものについても日本人の私より遥かに造詣が深い。なのに、この台本でこんな基本的なことがおかしいのはナゼなんだろうと、どうしても疑問が残る。 全体を通して感じたことは、(オペラというジャンルにおいては)やっぱり西洋文化と日本文化は根本的には相容れないのだということだ。私はオペラについて本格的に学んだことはないけれど、構成や展開、登場人物の役回りなどは、おそらく基本的(古典的)なオペラのスタイルをきちんと踏襲していると思われた。その中でも、いかに日本的な雅や感情の機微を表現するか、という工夫や努力は随所に感じられたけど。でも、日本髪に着物を着ているような時代の日本女性は、そもそも言葉に出せない苦しい思いや感情を、大声張り上げて熱唱したり絶叫しないもの。日本的なものをオペラにするというのもチャレンジだし、近年そういう作品も多いけれども、それはやはりあくまでオペラという枠の中での展開なのだと思った。私はやっぱり本当の意味での日本的な美しさは、オペラにはなり得ないのだと実感した。 ■ 2005年8月20日(土) 18:00 スタジオ モダンミリイ・ダンスライブ「WONDERLAND」@アートスフィア 出演:森山未來、モダンミリイカンパニー お昼に続き、夜の公演を鑑賞。間の時間にパンフレットを読み内容についてお勉強、復習兼予習。ファンクタップの時、義先生の衣装に付いていたスペード(ん?クラブだったか??)のマークが印象に残っていたんだけど。そうか、途中途中に登場する(ハリポタで言ったら、ヴォルデモートのような)怪しく恐ろしげなカードの男…トランプのマーク。じゃぁ、他の3つのマークも他の演目の誰かの衣装に付いているんだわ。それから、喜怒哀楽…そうか、トランプのマーク4つは喜怒哀楽を表現しているんだ。じゃぁ、他のマークが登場する演目は、それぞれが喜・怒・哀・楽を表現しているのね。それらを念頭に2度目の鑑賞をして、確かにそうであったと確認ができた。ダンスにも演出にもしっかりと深みのある作りだなぁと感じさせ、さらに実はパンフレットに書いているような伏線も有り、細部にまで手を抜かないとても丁寧な作りだと思った。ただ、パンフレットを読まないとそこまでは分からないなぁと言うのが率直な感想。説明が無くても舞台上だけで全てを伝えるには、もう少し工夫が必要かなと思わせたが、そこまでの全てが伝わらなくても、舞台上に展開したものだけでも十分に楽しめ、満足できる内容であったと思う。 夜の公演で印象に残ったことは、どの演目もお昼と変わらず完成度が高かったこと。後は、隕石が落ちてくるような爆音や、カーテンを扉に見立ててコンコンと叩くシーン、その扉がギギギーっと閉まるシーンなどがあるんだけど、そのSEがお昼の公演よりタイミングばっちりだった(お昼はややズレ気味だったので)。それから、ファンクタップでは(こればっかり書いているが。笑)、義先生達はかなり振りをアドリブ的に変えてきていて、(昼夜2回公演日のスペシャルかもしれないけど)すごいなぁと思った。面白かった。夜の公演後も、文句無しのスタンディングオーベーション。カーテンコールでは、出演者が(幼稚園で作るような)手作りの紙製巨大メダル2個を持って登場し、Happy Birthdayを歌って森山さんにかけるパフォーマンス。会場も一緒に大合唱。まだ翌日1公演が残っているけど、千秋楽のような暖かい盛り上がりだった。 そういえば!森山さんがすごく痩せていた。元から細い方なのに、さらにほそーくなっていた。頬のお肉がさらに無くなってしまったので、きれいな鼻が余計にくっきりと際立っていた。そして、パンツの上からでも足が細くなっていたのが分かったので、私はちょっと心配になってしまったぐらい。夏だし座長だし、やはりかなりご無理もされたのでしょう。でもそれに見合うだけのものが舞台上にあったと思う。 モダンミリイの公演は、ほんとにいろんなダンスが楽しめて単純に楽しい。そこに、まさに喜怒哀楽の表現の全てがある。やっぱり私は森山さんのダンスが好きなので、2時間ぶっ続けで彼のダンスだけ観たいぐらいだけど、そんなことは無理なので(笑)そこまでの贅沢は言いません。でもこうやって、森山さんの踊りたいもの、表現したいもの、やりたいこと、そして原点であるモダンミリイへの愛情や信頼、敬意を、ダンスの公演として、ひとつの作品として発表してくださることが嬉しい。(これからはもう発表会とは別ということなのだと思うけど)次回公演ももう決まっているようだし、これからもぜひ続けていただきたいと思う。 ■ 2005年8月20日(土) 13:00 スタジオ モダンミリイ・ダンスライブ「WONDERLAND」@アートスフィア 出演:森山未來、モダンミリイカンパニー 2001年冬に初めて拝見して以来、早5年目のモダンミリイ公演。昨年初めて東京進出したモダンミリイ公演だが、昨年はほぼ従来の発表会スタイルを踏襲していた。今回はどうなのかな?と思っていたが、従来とは全く違った。発表会スタイルだと、(東京公演の時でも)それこそ全体で70〜80人(もっと?)出演していたかと思うんだけど、(パンフレットの森山さんコメント曰く)今回の出演は22人のみ。森山さんとモダンミリイの講師、関連の客演、そして少数精鋭の生徒、という方々のようだった。 開演前、あまりじっくりパンフレットを読んでいる時間はなかったのだが、さらっと見て、ふむふむ…(「WONDERLAND」というタイトルから、アリスのようにいろんな世界を巡るんだろうなと思ってはいたけど)ストーリー仕立てになっていて、やはりモダンミリイらしくいろんなダンスが楽しめそうね、と。(そして、演出が森山さんなんだ!とびっくり。)全体の印象としては、どの演目もいつもながらレベルが高いし、それぞれ個性が出ていて面白いなぁ、すごいなーと思わせるんだけど、私が好きだったのはやっぱりタップかな。今回の演出がそうだったからというのもあるんだけど、アピール度というか、観客への訴え度というか、それが強く感じられて、「ほらほら、こういうのどう?」「こうでしょ、だからそちらは?」みたいな客席に向かって無言の問いかけが感じられた。(舞台上は、実際に出演者同士で無言の会話をタップで表現していく場面なんですけれどもね。)だから、観ている方が参加していなくちゃというか、参加しているような気分になる。ことばの無いダンスでこういうのが感じられるのは面白い。 森山さんについて思ったことは、ダンスの出演時間はやや短めだったかな。ストーリーテラー的に(ウサギさんならぬ、猫のゆめと共に)場面場面をつないでいく役割を果たしているんだけど。初めの方はなかなか踊らず、いつ踊るのか、いつ踊るのか、と思わせ、(演出としてもったいぶったのかどうか分からないけど。笑)なかなか心憎いねぇと思った。そして、周りにつられるように初めて踊るシーンでは…笑顔。なんてほっとする笑顔なんだろう、と思った。舞台上の設定では感情を無くした青年なので、それまでは本当に無機質な表情をしている。それが、こんなに早く笑顔を見せていいのかしらとは思ったけど、それまでの表情があるので、何とも言えず、あぁ…と心を揺さぶられるダンスとほんの一瞬の笑顔。なんとなく、森山さんとダンスの関係を象徴しているかのように感じられて、私には印象深かった。 以前にもどれかの舞台のレポで書いたことがあると思うが、森山さんはやはり驚く芝居が秀逸だと思う。びくっていう驚き。肩が上がったり、後ずさったり、目がぱちくりっとしたり、それぞれの表現はいろいろなんだけど、その一瞬のびくっが何ともいえず、良い。瞬発力のなせる技なのか。表情も体の動きもほんとに良い。今回の公演ではそういう驚きが結構何度か出てきて、その度にやっぱり良いなぁ〜と感心していた。自分がそんな風にびっくりすることがあんまり無いからなのかなぁ…なんとも好きなんだなぁ。 終演後は、文句無しのスタンディングオーベーション。うん、良かった。とても楽しめた。2回目のカーテンコール(だったかな?)、出演者も客席ドアから最前列に登場して、ステージ上の森山さんに向かって拍手。客席からは、いくつか「お誕生日おめでとー」の声。(そう、お誕生日なのです♪)森山さんも最後にお礼コメントと共に「21になりまして…」と照れてました。とても楽しめたし、あそこをもう一度観たい(+確認したい)、と思うようなところもあったので、今日は昼&夜W観戦にして良かったーと思いつつ、私は客席を後にした。 ■ 2005年6月24日(金) 14:00 舞踊劇「陰陽師 -鉄輪恋鬼孔雀舞(かなわぬこいはるのパヴァーヌ)-」@ル テアトル銀座 作・脚本:夢枕獏 演出:花柳芳次郎 振付:花柳寿南海 音楽:藤舎呂船 出演:(月組)花柳典幸、西川扇与一、花柳基、吾妻寛穂、尾上菊之丞、橘芳慧、藤間豊之助、西川扇祥、西ア峰、旭七彦 他 仕事の関係で観に行ったのだが、他の舞台を観に行った時かな?チラシか何かを見ていたので、すごいタイトルだなと(笑)少し印象に残っていた。初めてちゃんと観た日舞の公演です。日舞について全く知らないのでよく分かりませんが、ほんとは基本になる決まった動きとか振りってあるんでしょうね。部分部分に日舞らしい場面もあることはあるけど、全体的な印象としては日舞というよりモダンバレエのような、創作舞踊って感じ。(確かにチラシには創作舞踊と書いてある。) 台詞があるわけではないので、踊りや場面転換で全てを表現していく。でもやっぱり登場するキャラクターが独特でストーリーも多少複雑なので、元の「陰陽師」の話を知らない人にはだいぶ難しいだろう。(私は映画で観て知っていたので良かった。)さらに象徴的に出てくるキャラクターが分かりにくかったり、突然晴明の子供時代みたいなシーンが出てきたり、つながらなくて理解しにくいところもあった。 日舞に理解が無いからつい目や耳が行ったのかもしれないが、セットや衣装がかなり豪華、そして音楽も豪華。わー、お金かかってるーという印象。ただ音楽に関しては、和楽器系の音楽が多様されつつも、私の頭に残っているのはティンパニの音。やたらティンパニ、ひたすらティンパニ。なんだったかなぁ…もう覚えてないんだけど、ティンパニがドカドカ鳴ってたなぁということしか覚えていない。それから、子役みたいな子がずーっと寝ているシーンで(観客にはお人形かと思われているんだけど)、実はちゃんと子供でした、って分かった時に、会場に笑いが起こるのはどうなの??と思った。なんかあのシーンで笑いは場違いな感じ。仕方の無いことなのか。それから、ラストシーンで能面??火の玉のように能面が客席の上をフライング。悪いものが天上に昇華されていくかのようなラストのはずなのに、ひよひよと飛んでいく能面に会場大爆笑。これもどうかと…。これは演出の問題だと思われた。 とりあえず、古典的な演目を観てみたいと思ったので、それからまだまだ勉強だな。 ■ 2005年6月18日(土) 19:00 「近代能楽集 卒塔婆小町/弱法師」@彩の国さいたま芸術劇場 大ホール 作:三島由紀夫 演出:蜷川幸雄 出演:「卒塔婆小町」壤晴彦、高橋洋 他 「弱法師」藤原竜也、夏木マリ 他 まず、私は初演を見ていないので、この再演が初見。そして、三島さんの原作を全く読んでいなくてストーリーも全く知らない。公演前も公演後もパンフレットを見ていない。予備知識があった方がより楽しめたり、深く理解できたりする作品も多々あるけれど、私は基本的に、真っ白の状態で観に行っても十分楽しめる、満足できる、それだけの説得力があり、舞台上できちんと完結している、作品が好きである。基本的には。なので、今回レポを書くにあたり、すごく間違っていることを書くかもしれない。それは三島作品的に言ったらこうなのよ、っと反論されるようなことを平気で書くかもしれない。あくまでも、まっさらの状態で観た個人的主観での感想です。 「卒塔婆小町」 最初に印象的なのは、夜のシーン、舞台上に落ちてくる椿。(私、椿だと思っているんですけど、合ってますか??)無機質に、一定のリズムを刻むでもなく、それでも永遠に続くかのように落ち続ける、血のような赤い椿。ただ、私はこの音が気になった。ペチ、ペチ、または、ベチ、ベチ…と落ちてくるからである。なんか軽い。というか平たい。もしかしたら蜷川さん的にはこれがこだわりの音なのかもしれないけど、私は椿だったらもっとポタ、ポタ、という感じの音がほしかった。さっきまで枝に付いていたはずの、その生命力をまだ保ったまま、或いは瞬時に失った、そういう花の丸みを帯びたポタ、がほしかった。それから、結構台詞をジャマしていてうるさかったんだけど、台詞のタイミングと調整しつつ落とすことはできなかったのかなぁ。演出がジャマに感じられたら、それはどうにもいただけないと思う。 それから、老婆と貴婦人の対比について。私にはやっぱり美しい貴婦人には見えなかったけど。でも一つだけここは秀逸、と思った瞬間があった。老婆の声に導かれ、夜の公園が一転舞踏会のシーンへと転換するところ。曲がっていた老婆の腰がすーっと伸びていく瞬間。何とも言えない間合いというか、時間の取り方、動きで、何か降ってきたというか、降りてきたな、と思わせる一瞬だった。(ただ、その印象はその後まで続かなかったんだけど…。)本当は、老婆が貴婦人に見えなくても良いのかもしれないけど、(逆に見えてはいけないのかもしれないけど、)役者の演技力の他に、何かもう一つ要素が必要なんじゃないだろうか。私が観て思ったのは身長だった。若者よりも(または同じぐらい)老婆の背が高い。(ガタイの良く見えるオンボロを着ているから尚更なんだけど)これがどうにも美しい貴婦人に見えない。この時代(ってどの時代だか詳細は知りませんが)、紳士が貴婦人に魅了される要素は何だろう。スーパーモデルみたいな人だったとは思えない。華奢で可憐、その中に凛とした芯の強さを漂わせたような日本女性だったんじゃないだろうか。だとすると、若者がどうしても美しいと形容したくなってしまう貴婦人には、そのサイズが必要だと、単純に思った。(役者が決まっているなら、この際若者の方に上げ底ブーツでも何でもいいんだよ。) 後は、台詞の発し方について。老婆と若者では、台詞を発している次元に差があるなと思ったんだけど。若者は、時々すごく仰々しく、旅の一座の役者のように、わざとらしくすごく大きな声で台詞を発していた。私が思うに、これが若者らしさの表現なのかな。人生を(またはそんなようなものを)、物語のように捉え、自らの身でそれを生きる、体現する。そういうものが若さというものなのかな。なんて、表現方法の違いで思いました。 「弱法師」 役者の集中力に、観客も集中力でついていく、とにかく、芝居だなーと思わせた。でもそれ以上に、私がものすごく感銘を受けたことがある。というか、私にとってはそれがこの「弱法師」の全てになってしまったと言っても過言ではない。台詞の向こうに流れていたワーグナーの「ローエングリン 第一幕への前奏曲」という曲を知っていますか?竜也さんが戦火の炎を語り始め、いつからか始まっている音楽、そして台詞によって風景が展開し展開し、音楽も巡っていく。竜也さんが最後の台詞を絶叫した次の瞬間、迎える楽曲のクライマックス、そして消えていく音。それに気づいた時、感動のあまり、私は背筋に冷たいものが通っていく感じがした。 この「ローエングリン 第一幕への前奏曲」、約8分程度の曲ですが、緩急緩の構成で、舞台で使用されていたのは緩急までの部分。この約6分間、竜也さんの体の中では、あんなにもがき絶叫しのたうち回って観客の心を鷲掴みにしていると同時に、曲のクライマックスに向け、秒単位の緻密な計算がなされていたということに、恐ろしいほど感動した。私はオーケストラでこの曲を演奏したことがある。だから、流れてきてしばらくは耳が曲を追いかけてしまい、時々台詞から引き離されてしまうこともあった。でも、この曲はヴァイオリン2パートのごくごく小さな、ささやくようなpppから始まって、約6分をかけて他のパートが加わっていき、徐々に音量と音質をfffまで持って行く、ものすごく集中力を必要とする曲。繊細でいて大胆な、すごく感情に訴える曲である。なので、この曲に必要な集中力と、舞台上そして客席に展開している集中力が、私の中でオーバーラップして、何とも言えない感覚を引き起こした。 この作品を観て、だけの感想ではないのかもしれないけど、特にこの作品を観終わって、何て言うんだろう。竜也さんは…芝居に選ばれている感じがする。そう、役者が芝居に選ばれている感じ。私がこの役を演じるんですよ、ではなく、芝居、作品の方から、これはあなたが演じるんです、と言われているような。そういう印象を受ける。すごいことだ。この作品を観て、一言にまとめるなら私には「叫びたい衝動」だった。観終わって、どこかに向かって、何かに向かって、全身から吐き出す声で、叫びたい衝動。物語全体を通して言いたかったことは(私は最後に舞台後方ががーっと広がってまぶしい照明に輝いていたのが、何を意味するのかは分からなかったんだけど)…反戦なんだろうか。生命や人生の不思議や矛盾なんだろうか。 以上書いてみましたが、能楽というからには、三島さんの作品のさらに元になっているお話があるのかなぁ。ちゃんと勉強したら、また別の面白さが分かりそうですね。短めの作品2本という上演はなかなかいいなと思った。それぞれに楽しめて、長過ぎないのにとても充実感があった。これからも、短くても強く印象に残るような作品を観てみたいと思った。 ■ 2005年5月29日(日) 14:00 ミュージカル「最悪な人生のためのガイドブック」@PARCO劇場 作・演出:鈴木聡 音楽:本多俊之 出演:川平慈英、森山未來、堀内敬子、小林隆、伊織直加、三鴨絵里子、近江谷太朗、キムラ緑子、草刈正雄、with トライトーン 東京千秋楽。初日と変わっていたところもいくつかあった。冒頭、アベコがイスでぐるぐる回って机に足をぶつけるところがあったんだけど、無くなっていた。不要と思われたか(確かに、笑いは取ってたけど、ストーリー上特に必要でもないと思われ)。それから、ドイッチが発案したピザの名前はチャイナ・タコスだったかなぁ?なんかもっと想像しやすくて分かりやすかったような…違ったような気がするんだけど、思い出せない。同じだったのかなぁ…??あと、トライトーンのヴォイパーの方が、ドラムソロを披露するところがあるんだけど、東京千秋楽スペシャルですごーく長かった。がんばってました。初日からの変化で印象的だったのは、草刈さん。自分の笑わせキャラを心得すぎた感じで、わざとらしさに拍車がかかる。会場大爆笑。盛り上がって良いのだが、自分で笑ってはまっちゃうのはちょっとやりすぎの感有り(笑) 東京千秋楽スペシャルとして、カーテンコールで、演出の鈴木さん、音楽の本多さん登場。そして何と、鈴木さんの歌、本多さんのサックスを披露する大サービス!かっこよかったです。観客もノリノリでした。(ちなみに私も踊りまくってました。) 全体の盛り上がりとしては、正直初日の方が盛り上がってたなぁ。観客全体に新鮮な驚きと感動があったのでしょう。東京千秋楽は盛り上がらなかったわけじゃないんだけど、ある程度2回目以上のお客さんがいたと思われ、そういう落ち着きがちょっとあったような気がする。自分はなんだかいろんなところで泣きまくっていた。スイッチ入ってしまった感じで、おかしくて笑って涙が出てるのか、悲しいのか、感動してるのか、もうぐちゃぐちゃになっちゃって分かんなかった。でも、自分にはそれだけプラスにもマイナスにも心を動かすものがあったんだろうなぁと思う。作品としてとても気に入ったので、キャストの部分変更有りでも再演希望。ぜひまた観たい。 ■ 2005年5月13日(金) 19:00 ミュージカル「最悪な人生のためのガイドブック」@PARCO劇場 作・演出:鈴木聡 音楽:本多俊之 出演:川平慈英、森山未來、堀内敬子、小林隆、伊織直加、三鴨絵里子、近江谷太朗、キムラ緑子、草刈正雄、with トライトーン 初日。とにかく面白かった!作品の好き嫌いは人それぞれだと思うけど、私はこういう作品がかなり好き。単純に面白くて笑えて、でも伝えたい主張が伝わってきて、考えさせられることやしっかりと心に残るものがある。(そして実は泣ける。)さらに、キャスティングに無理や違和感がなく、それぞれの味がそれぞれのポジションで生きている。いやー、舞台観て、私が声出して笑っちゃうってほんと珍しいんだよ。 公式情報的には川平さんが主演で森山さんはその次という並びなんだけど、私が観て思うに、川平さんが主演でその次はキムラさんという感じだった。他のキャストは横一列に並んでいる、そういう作りだと思ったんだけど。ストーリーは川平さん演じるドイッチとキムラさん演じるアベコの二人が中心、台詞や登場シーンなど演出的にはドイッチと森山さん演じるオノッチ中心、という感じかな。 川平さんは他にもミュージカルに出演されているらしいということは知っていたんだけど、初めて拝見。TVで知ってはいるけど、やっぱり声がよく通る。そして歌が上手い!他の作品でもっとたくさんちゃんと聴いてみたくなった。森山さんは、がんばって早口でまくしたてる長台詞があるんだけど、これはどうもイマイチだと思った。ご本人がやや舌足らずなところを生かして、それを無理にがんばって観客をぐぐっと引き付ける、というシーンのはずだと思うんだけど、初日のせいもあるのかどうにもしっくりこなかった。引き付けられるというよりは、ちょっとメリハリに欠けて、聴いている方の集中力が解けてしまう感じ。がんばっている芝居をしてほしいところが、ほんとにちょっと無理している感じに見えてしまって。(私はファンになった頃からこの舌足らずな感じも好きなんですけど。)ダンスシーンは多くはないものの、しっかりと踊ってくださるところが2回あり、満足。堀内さんと共にきちんとダンス担当で、美しいリフトなども良かった。ソロ歌もほんの少しだけあったが、台詞の一部のような感じなので、やっぱりもっと聴きたいなー。 アカペラグループのトライトーンがストーリーの裏進行係というか、BGM役というかつなぎ役というかなんだけど、それも含め音楽が良かった。良かったというのは、楽曲が感動的だったとかすばらしかったとかそういう感じではなく、とにかくポップでキャッチー、分かりやすい!さすが本多さん。観終わった後に(そして今でも。笑)、ほとんどの曲が歌えてしまうという、分かりやすさと覚えやすさ。これってすごいことだと思う。 ■ 2005年3月6日(日) 13:00 ミュージカル「BAT BOY THE MUSICAL」@THEATRE1010 原作:キース・ファーレイ/ブライアン・フレミング 作詞・作曲:ローレンス・オキーフ 翻訳・演出:吉川徹 出演:森山未來、シュー、福井貴一、杜けあき、藤本隆宏、林アキラ、仲代奈緒、石原慎一、西村直人、結樺健、伽代子、高谷あゆみ、小此木麻里 初日に続いて2回目、そして東京公演千秋楽。やはり初日とは変わっているところもあり面白かった。まず伽代子さん演じるマギー(笑い担当と思われる)の芝居がすっかり変えられていた。話し方の口調とかテンポとか。おそらく高谷さん演じるテイラー夫人と少々かぶる感じがあったので、しっかりと違いを出すために変えたかなと思った。これは効果的で良かったと思う。残念ながら杜さんの声の調子があまり良くなさそうだった。初日を観た限り一番歌がお上手だと思ったので、こちらはとても残念だった。 森山さんについて今回印象的だったのは、目の前に生きたウサギを出されて、食べてしまいたいのを必死に堪えて葛藤するシーン。バックではメンバー全体で歌っているところ。この歌が結構長いんだけど、その間バットボーイはずっと葛藤している。初日ではステージのほぼ中央に、バットボーイとウサギが至近距離でにらめっこしているような状態。長い歌の間、バットボーイはずっとすごい気迫のにらめっこで葛藤していて、観ていてそれこそ血管が切れそうな感じだった。でも今回は、バットボーイとウサギの位置がステージのやや下手側になっていて、さらに、バットボーイとウサギの距離が寄ったり離れたりして、バットボーイの芝居にも緩急が加えられていた。初日より全然良いと思った。がーっと迫り来る気迫で張り詰め続けるのではなく、浮いたり沈んだり、近付いたり離れたり、という気持ちの微妙な変化が、繊細な芝居でより効果的に表現されていたと思う。 ところで。東京千秋楽ということで、2幕の開始前に出演者が一部登場して、少しトークなどをしていた。その時に、「今日観るのが2回目以上のひとー??」と質問が投げかけられたが、(東京千秋楽だからというのが大きいだろうけど)観客のほぼ半数ぐらいが手を挙げていた。(当然私も挙げたんだけど。)そうか、みんな回数観るんだな、と思った。確かに舞台作品は生ものだし、2回以上観た方が面白いような気がする。 ■ 2005年2月23日(水) 19:00 ミュージカル「BAT BOY THE MUSICAL」@THEATRE1010 原作:キース・ファーレイ/ブライアン・フレミング 作詞・作曲:ローレンス・オキーフ 翻訳・演出:吉川徹 出演:森山未來、シュー、福井貴一、杜けあき、藤本隆宏、林アキラ、仲代奈緒、石原慎一、西村直人、結樺健、伽代子、高谷あゆみ、小此木麻里 セットは立体的で高さも広さもありなかなか豪華、そしてバックには生バンド。暗転し真っ暗な中、炭坑跡でテイラー兄妹とバットボーイが出会うシーンから始まる。バットボーイが現れ大騒動、全体で歌うシーンに続く。なかなかミュージカルらしく盛り上げていくオープニングだなぁと思っていたら…高谷さんのマイクが入らない。ソロのフレーズが何ヶ所があるんだけど、その度に高谷さんだけにスポットが当たって両手を広げて熱唱しているのに、バンドの伴奏だけが響いて歌が無くシーン…トラブルだったんでしょうねぇ、非常に残念です。え、何これ?大丈夫なの??みたいな余計な心配で心がわさわさしてしまって、オープニングからちょっとがっかり。 大変残念だったのは、ダンスシーンが全く無いこと。森山さんのダンスが観られると思っていたのに、これは全くの期待外れだった。楽しげな歌のシーンで2回転ぐらいターンはしていたし、スパイダーマンかと思うようなすばらしい跳躍は何度か見られるんだけど、ダンスシーンは無い。NYやロンドンで上演されたものは全く知らないんだけど、元々の作品にもダンスシーンは無いのかな?それってミュージカルなのかなぁ??まぁ、音楽はたくさん散りばめられているんだけど。森山さんの初主演ミュージカルだったのに、ダンス無しとは…とあまりにも残念。がっかりです。ただ、森山さんの演技はやはり繊細で、芝居という観点からすると、彼の良さが十分に出ていると思った。動き方に少々クセがあるので、もしかしたらそういうのが好きじゃない人もいるかもしれないけど。私は少なくとも、彼が全身を使って芝居ができるところが好きである。彼は芝居をしている時、とても表情が豊かに変化するので、舞台近くの席の人はきっと圧倒されるような表情をたくさんしていただろうなぁと思う。(私は1階のだいぶ後ろの席で、残念ながらそこまでは見えなかったので。) そしてまた残念なことに、歌メインの作品にしては、全体的に歌がしょぼい。森山さんは元々潤いがあって魅力的な声質だし、歌が上手な方なので、ソロの歌もしっかりと聴かせてくださる。特に母音が「え」の伸ばしはよく響いて秀逸。ロングトーンでたまに最後がかすれたり音程が不安定になるのは、今後上演を続けていくうち、また他の作品でトレーニングを重ねるうちに、いくらでも改善されていくと思う。杜さんはさすがに宝塚出身だけあって、聞かせ方を心得ていらっしゃるし、出演者中一番美しく上手かった。森山さんをひいき目に見なくとも、上手いと思ったのはこのお二人だけだった。初日のせいもあるかもしれないが、残念ながら他の出演者はいまいちだった。それに、集団で歌う時の力強さや説得力の無さに納得がいかないというか、すごく物足りなさを感じた。ミュージカルでコーラスと言えば、お腹に響いてくるような人間の声の力強さが魅力なのに、全然響いてこなかった。バランスも悪かったように思う。後半にソロ歌が出てくる時には、なんか皆さん気合いが入っていてまともだったんだけど、ソロじゃない歌の時にも最初からそのぐらい気合いを入れてくださったらもっと良かったんじゃないかとすごく思った。 ストーリー自体がかなり突飛なんだけど、そのせいか演出もあまり好きではない部分も多かった。演出的にはB級ミュージカルにしたいということらしかったので、まぁ、そういうものなのかもしれないけど、なんというか、全体のテンションのかかり方や起承転結の流れや密度みたいなものがどうもチグハグな印象で、観終わった後が消化不良みたいですっきりしない感じが残っている。全体を流れるテーマのようなものをしっかりと感じて帰るには余計なものがジャマをし過ぎている気がするし、単に楽しむだけのエンターテインメント作品としては歌がしょぼい。(ちなみに、大道具に比べて小道具類もかなりしょぼいが、それはB級ミュージカルらしさを狙った演出だなと思わせた。)東京千秋楽も観に行くので、回数を重ねてどのように変化しているか期待しつつ待っていようと思う。 ■ 2005年2月12日(土) 14:00 「デモクラシー」@THEATRE1010 作:マイケル・フレイン/翻訳:常田景子 演出:ポール・ミラー 出演:鹿賀丈史、市村正親、近藤芳正、今井朋彦、加藤満、小林正寛、石川禅、温水洋一、三浦浩一、藤木孝 THEATRE1010開館記念公演だそうです。2004年4月にオープンしたTHEATRE1010は、キャパ701席で中規模の劇場。セッティングは舞台上いっぱいに長方形の床を斜めに広げたような感じで、舞台奥側を少し上げてある。奥に複数の人数が取り囲む会議用のような机とイス、手前左側にイス1つ、手前右側に机ひとつと前後にイス2つ。この3ヶ所は基本的に変わりなく、3面に区切られたマジックミラーのような可動式壁(屏風?)が舞台上を行き来し、いろいろな場面を演出する。派手さよりも、芝居で見せるぞという意気込みの感じられる、シンプルで効果的なセッティングだったと思います。印象に残ったのはイス。3ヶ所のイスはそれぞれ違うものが置かれているんだけど、なんか良さそうでした。特に首相ブラントが座るイスなんて、遠目に見てもなんか高そう(笑)本皮張り?もしかしてアンティーク?なんてちょっと思ってしまいました。(いや、精巧に作られてるだけかもしれないけど。笑) 中身について言うと、とにかく…台詞、台詞、台詞、台詞、台詞!!!台詞の応酬だ!すごかった。市村さん演じる東ドイツのスパイであるギョームが、今井さん演じる同じく東ドイツの工作員クレッチマンとひたすら会話しながら進行してくんだけど、西ドイツ政府内でギョームが他のメンバーと仕事をしているような時にも、「心の中の声」のような感じで二人は会話、そしてクレッチマンは見えない透明人間であるかのように、その中を普通に闊歩する。でも、これは実際の会話、これは心の中の声、みたいな区別が一瞬一瞬できちんとなされていて見事。観ている方が混乱することなく付いて行ける、スピード感と説得力のある芝居はすごいなと思わせました。ただ、ちょっと台詞が多すぎて、1幕はなんか眠くなっちゃったのよね…自分が疲れてただけかも。 キャストはばっちりだったと思います。出演者のほぼ10人がみんな政治家かその周りの関係者で、全員似たようなグレー系の三つ揃えのスーツを着ている(ジャケット着たり脱いだりはありますが)。でも、誰も埋もれたり同じように見えたりすることなく、きちんとそれぞれのキャラクターを演じきっていたと思います。開始30分ぐらいは、まだ役に入りきれなくて「台詞読んでます」的な役者さんもいたことはいたけど、進むに連れてだんだんと入り込んでいけていたと思います。陰の実力者ヴェーナーを演じた藤木さん、私は初めて拝見したのですが、いい声ですねー!なんだか違うところから声が聞こえてくるみたいに、声の通り具合が他の出演者の方々と全然違いました。 特筆すべきは鹿賀さん。初めて生で拝見しましたが…これはさすが市村さんが一緒にやりたくなる人だなぁと。よく分かりました。オーラというか、存在感が全然違うんですね。(「料理の鉄人」でパプリカかじってたあの非凡人な感じは、伊達じゃぁありませんよ。)他の役も見てみたくなりました。そして、市村さんはやっぱり器用な役者さんで、私が一番最近観た市村さんは「あめぇぇりかんどぅりぃぃぃむ♪」なエンジニア(ミス・サイゴン)でしたけれども、全く違う役柄です。ちょっと気弱で、結構真面目、ちょこまかしているようで、心の中にどーんと熱いものも持っている。そういう人物をさすがの細やかさで演じられていたと思います。 |
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